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千代の富士と膵臓癌

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膵臓癌は早期発見しか助からない

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元横綱千代の富士の九重親方が7月31日、東京都内の病院で死去しました。61歳でした。親方は2015年に膵臓癌の手術を受けましたが、最近癌の転移が見つかり治療を続けていました。

 

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膵臓癌

膵臓は十二指腸に隣接した臓器で消化管に消化液を分泌します。膵臓はさらに血糖値を調整するインスリンも作り出します。膵臓の悪性腫瘍の95%は腺癌です。ほとんどの膵臓癌は膵臓の頂部で十二指腸の近くに出来ます。

 

通常、膵臓癌は50歳前には罹患しません。膵臓癌の平均罹患年齢は55歳です。

 

膵臓癌の危険因子

  • 男性
  • 喫煙
  • 慢性膵臓炎

 

男性は女性に対して2倍の膵臓癌の罹患率があり、喫煙者は非喫煙者に比べて2から3倍の膵臓癌の罹患率があります。慢性膵臓炎患者は膵臓癌罹患のリスクが高くなります。血縁者に膵臓癌患者がいると膵臓癌罹患のリスクが高くなります。

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症状

膵臓癌は肥大化するまで症状は現れません。従って、膵臓癌だと診断されたときには、すでに他の臓器に転移しています。膵臓癌が進行すると、背中の中央に激痛がでます。膵臓癌にかかると体重が減少します。

 

予後

膵臓癌は発見される前にすでに他の臓器に転移していますので、予後は非常に厳しくなっています。診断後、膵臓癌で5年生存できる患者は2%未満です。

 

ほとんどの場合、膵臓癌罹患は致命的で、医師と終末期医療を相談する必要があります。

 

治療方法

治療方法としては癌が転移していない場合(患者の10から20%)、手術が行われます。手術では、膵臓のみの摘出又は膵臓と十二指腸の両方の摘出が行われます。化学療法と放射線療法も行われますが、これらは延命療法で完治することはありません。膵臓癌では早期発見が不可欠です。

 

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