読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

医学よもやま話

医学情報をご提供します。

薬剤を使わないうつ病治療法

advertisement

認知行動療法

****

 

認知行動療法はうつ病の治療法で薬剤を使わない心理療法です。認知行動療法は人の気分は思考パターンに直接影響を受けるとの仮定にもとづいています。否定的な考えは気分、感覚、行動、及び身体の状態に影響を及ぼします。認知行動療法の目標は否定の思考パターンを学び、その影響を知り、健全な考え方に変えることです。

 

f:id:tpspi:20160723145950j:plain

 

療法士は患者の否定的な考え方を肯定的な考え方に変える手助けをします。否定的な考え方や行動はうつ病の素因となります。考え方や行動パターンを変えれば、気分も変えることができます。

 

認知行動療法の特徴

  • 認知行動療法は「認知の再構成」と「行動の実践」の2つの要素からできています。「認知の再構成」では療法士と患者が協力して考え方のパターンを変えます。「行動の実践」では楽しい活動への参加を妨げているものを取り除く方法を学びます。認知行動療法は患者の現在の行動に重点を置いています。人がなぜそのように考えるかではなく、人が何を、いかに考えるかを重視します。
  • 認知行動療法では具体的な問題に対処します。個人又はグループのセッションで、問題のある行動や考え方を明確にし、何が最も重要かを考え、具体的に対処します。
  • 認知行動療法では目標を設定します。患者は長期の目標のみならず、治療セッションごとに目標を設定します。長期の目標達成には数週間から数カ月が必要です。セッションごとに、目標を達成する必要があります。
  • 認知行動療法では教育的手法を採用しています。療法士は患者に否定的な考え方と心に思うことを紙に書かせます。これにより、患者は否定的な考え方が自己の気分、行動、および身体にどのように影響しているかが認識できます。
  • 認知行動療法では、患者は学習時、セッション時、セッション間で積極的な役を演じます。セッションごとに、患者には宿題が出されます。次回のセッションで宿題を復習します。
  • 認知行動療法ではソクラテス式問答法、ロール・プレーイング法、イメージ法、誘導発見法、及び行動経験法などの手法が使われます。
  • 認知行動療法は14から16週間で終了します。

 

認知行動療法の効果

認知行動療法は軽度又は中度のうつ病患者に効果があり、薬剤療法が不要の場合もあります。認知行動療法は軽度又は中度のうつ病治療用の抗うつ薬と同等の効果があることが研究で判明しています。抗うつ薬と認知行動療法を組み合わせることにより通常のうつ病に効果があることも知られています。

 

認知行動療法を受けたうつ病患者は、うつ病の再発が減少しています。

 

うつ病患者の約3分の2は薬剤のみで治療が可能です。しかし、薬剤が部分的に効いても、症状が長引くことがあります。認知行動療法はうつ病の症状が長引いている患者に効果があります。

 

認知再構成

認知再構成とはうつ病の発症に関係する否定的な考え方を自覚し、変えるプロセスです。このプロセスは対話の形式で患者と療法士が協力して行います。

 

行動の実践

認知行動療法では、療法士は患者が楽しく体験できるように手助けします。体験で生じる障害を自覚し、障害を少しづつ取り除いていく方法を見つけ出します。

 

患者は体験で感じたことと、その時の状況を記録します。計画通りに体験できなかったときは、患者はなぜ出来なかったのかと、そのためには何を変える必要があるかを考えます。解決方法を見つける努力とや目標へ向かう姿勢により、患者はうつ病から抜け出すことができます。

 

Related Topics

双極性障害

うつ病は専門医でも容易に見つけられない