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医学よもやま話

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永六輔とパーキンソン病

脳神経疾患

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手の震えから始まる不治の病

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作詞家でラジオのパーソナリティとして国民に広く愛されてきた永六輔氏が83歳で亡くなりました。氏は2010年にパーキンソン病を発症しましたが、投薬の効果が有り症状は改善しました。しかし、歩行障害により転倒し、車椅子での生活をよぎなくされました。それ以来体を動かすこともままならず、仕事にも支障をきたしていたようです。

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パーキンソン病とは

パーキンソン病は運動に影響を及ぼす神経系の進行性疾病です。この疾病は片手の震えから始まり徐々に進行する病です。パーキンソン病で最も普通の兆候が震えですが、体の硬直や体の動きが遅くなります。

パーキンソン病の初期の段階では顔が無表情になり、歩行において腕の動きが無くなります。話し方がゆっくりになり聞き取りにくくなります。時間の経過とともにパーキンソン病の症状が悪化していきます。

パーキンソン病は治癒することはありませんが、投薬により症状は顕著に改善します。症状に応じて、脳の手術が行われることも有ります。

 

原因

パーキンソン病では脳内の神経細胞が徐々に死滅します。多くの症状はドーパミンと呼ばれる脳内の神経伝達物質を作り出す神経細胞が失われることにより引き起こされます。ドーパミンのレベルが低下すると、脳の活動が異常をきたし、パーキンソン病の症状を示します。

パーキンソン病の原因は現在のところ不明ですが、いくつかの要因が関与していると言われています。

  • 遺伝子: パーキンソン病を引き起こす遺伝子の変異が特定されていますが、パーキンソン病を罹患した多くの家族に特有な場合に限られています。しかしある種の遺伝子変異が組み合わさってパーキンソン病のリスクが増加していますが、遺伝子単独の変異では発症リスクは高くはありません。
  • 環境因子: ある種の毒性物質または環境因子により将来のパーキンソン病のリスクが向上することが有りますが、このリスクは相対的に高くはありません。

パーキンソン病患者の脳には多くの変化が起こっていることが研究により分かっています。しかし、これらの変化が起こる原因はわかっていません。脳内の変化として次のものが有ります。

  • レビー小体の存在:パーキンソン病患者の脳細胞には特定の物質の塊があり、これをレビー小体と呼んでいます。このレビー小体がパーキンソン病の原因解明の手がかりとなると期待されています。
  • アルファ・シヌクレインと言うタンパク質がレビー小体で見つかっています。このタンパク質とパーキンソン病の関係に注目が集まっています。

 

リスク要因

パーキンソン病のリスク要因として次のものが有ります。

  • 年齢: 若年層はほとんどパーキンソン病にかかっておらず、中年や老年期に発症します。リスクは年齢とともに増加します。パーキンソン病は通常60歳前後に発症します。
  • 遺伝性:パーキンソン病の近親者がいると発症する確率が高くなります。近親者にパーキンソン病の患者が多くなければ発症のリスクは高くはありません。
  • 性別:女性より男性の方がパーキンソン病にかかるリスクが高くなっています。
  • 有害物質への暴露: 除草剤や殺虫剤に継続的に暴露するとパーキンソン病にかかるリスクがわずかに高まります。

 

予防

パーキンソン病の原因は不明なため発症を防止する方法は見つかっていません。しかしコーヒー、茶、およびコーラに含まれているカフェインはパーキンソン病発症のリスクを低減するといわれています。また、緑茶もリスクを低減すると言われています。さらに、エアロビクス体操もリスクと低減すると言われています。

 

 

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