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医学よもやま話

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サイバーナイフ – 定位放射線手術

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外科医の仕事が激変するかもしれない

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サイバーナイフは体を傷つけることなく体内の腫瘍を除去するための放射線治療装置で、ガンマナイフとともに定位放射線手術に分類されます。

 

サイバーナイフはコンピュータを使って正確に患者の腫瘍等の病変に放射線を照射して、病変を死滅させるものです。メスを使った外科手術を必要としないため、患者の身体的負担は軽減されます。患者は手術による、痛み、リハビリ等の術後の負担から開放されます。

 

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Image:  Cyberkinfe  Credit:  Orange County CyberKnife

 

サイバーナイフはスタンフォード大学の研究チームにより開発された移動可能な放射線照射装置です。ガンマナイフは放射線照射装置にコンピュータが付いた装置であるのに対して、サイバーナイフは更にロボットが付いた装置と考えてください。

 

ガンマナイフは主として脳内の病変の治療する装置で、患者は頭を固定し、精度良く放射線照射を受けるためにヘッド・フレームを装着する必要があります。

 

これに対して、サイバーナイフは放射線照射装置をあらゆる方向に移動させることが出来るため患者はヘッド・フレームを装着する必要ありません。更に、脳内のみならず体全体の腫瘍の治療に対応できます。現在、サイバーナイフで脳と脊髄の腫瘍、更に膵臓、前立腺、肝臓、及び肺癌の治療が行われています。

サイバーナイフでは患者が移動しても、ロボットにより放射線照射装置を患部に追尾させ、患部に放射線を照射します。すなわち、理論上は腫瘍などの病変が体のどこにあっても、また体が動いても、正確に放射線を照射させることが出来ます。ヘッド・フレームを使用して、患部を固定するのではなく、患者の動きを検知して、動きに合わせて、ロボットで放射線照射装置を移動させ、正確に患部に放射線を照射します。

 

しかし、ガンマナイフではヘッド・フレームフレームを使用するため、サイバーナイフと比較して高い精度で患部に放射線を照射することが出います。

 

ガンマナイフでは放射線照射は1度ですみますが、サイバーナイフでは数日間の治療が必要となります。

 

夢の様な手術ですが、ガンマナイフ同様副作用があります。

 

脳に水腫が出来、このための副作用として、むかつき、嘔吐、めまい、及び頭痛が生じることがあります。

 

しかし装置が誤動作した場合は、患者に重篤な障害が出たり、最悪の場合死に至ります。

 

外科医は放射線技師と連携して、治療前にMRIやCTにより標的の指定、治療時の患部の状況、治療後の患部の状態を正しく確認しなければなりません。

 

日本には現在ガンマナイフは51施設に設置されており、サイバーナイフは22施設に設置されています。いずれも保険適用で、それぞれ15万円と18.9万円ですが、高額療養費制度の適用を受けることが出来ます。

 

これまでの工場は職人が物を作っていました。現在の大工場ではロボットが人間の代わりに物を製造していまう。工場労働者の数は激減しています。ロボットを作るロボットも出現しています。製造業の中心はロボットに移行し、人間の作業はロボットの設計、教育、や改善作業に限定されることになりそうです。

 

医療現場も同様で、現在はまだ外科医がメスを使って手術行いますが、メスはガンマナイフ、サイバーナイフ、手術支援ロボットのダビンチ等に置き換わってゆき、外科医の支援なく、ロボットが自動で手術を行う時代になりそうです。外科医の絶対数が不要になり、外科医の仕事は新しい手術法の研究など職域が狭まりそうです。

 

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