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医学よもやま話

医学情報をご提供します。

ガンマナイフ --- 定位放射線手術装置

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メスを使わずに腫瘍を除去する!

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ガンマナイフとはコンピュータ制御による放射線照射装置で、脳に出来た腫瘍に放射線を正確に照射して、腫瘍を手術で切除したように、腫瘍のみを死滅させることが出来ます。

 

コンピュータ制御で患部に正確に放射線を照射する放射線療法を定位放射線手術と呼びます。

 

従来は、脳の腫瘍を切除するために、開頭手術が必要でしたが、ガンマナイフを使うことにより、非侵襲で正常な組織にはほとんど影響を与えず、腫瘍を死滅させることが出来ます。

 

 

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写真:ヘッド・フレーム Credit: 岡村一心堂病院

患者は長期の入院が必要なく、治療後時間をかけずに通常に生活に戻れます。

 

この治療法では、患者にはメスが入らず、出血もありません。頭皮や頭蓋骨に傷つけること無く、脳内深くに有る複雑な形状の腫瘍のみを死滅させることが出来ます。照射線は悪性腫瘍に精密に焦点を合わせて照射されるので、脳の他の部位の影響は殆どありません。髪の毛の抜け落ちも僅かです。更に、悪性腫瘍には最大の放射線が照射されます。

 

通常の放射線治療と異なり、数週間に及び治療とは異なり、1回の照射で終了します。

 

更に、治療による痛み、1晩病院での経過観察、更に回復時間が不要です。

 

欠点としては、治療時に患者の頭に4叉のヘッド・フレームをネジ止めする必要があります。一見、拷問器具のように見えますが、数分で慣れます。

 

更に、ガンマナイフで治療できる悪性腫瘍は小さいものに限られることです。大きい腫瘍は化学療法で小さくしてから、外科手術で摘出します。

 

特に、脳の内部深くに有る小さな腫瘍の死滅には効果があります。

 

放射線は腫瘍細胞を直接死滅させたり増殖を抑えます。しかし、放射線は腫瘍細胞と正常な細胞を区別せず、両方の細胞に影響を与えます。ガンマナイフでは高出力の放射線を脳の小さな領域に焦点を合わせて照射します。

 

ガンマナイフは脳に出来た小さな腫瘍(良性および悪性)、脳血管の異状、等の治療に使用されます。

 

ガンマナイフの治療を受けるとき、患者はヘッド・フレーム又はフェース・マスクを装着し、頭を固定して、放射線が正確に腫瘍に照射されるようにします。その結果、正常な脳の組織への放射線照射を最小にすることが出来ます。

 

ガンマナイフで治療を行うときは、ステロイド剤又は鎮静剤の点滴を行います。治療は15分から2時間で終了します。必要に応じて、1晩病院で経過観察する場合もあります。患者は通常1から2日で通常の生活に戻れます。

ガンマナイフ治療により、脳に水腫が出来、このための副作用として、むかつき、嘔吐、めまい、及び頭痛が生じることがあります。

 

治療後2から3週間、治療部位の髪の毛が抜けることがあります。髪の毛の抜け方は、放射線量と照射部の毛嚢の状態で異なります。3から4ヶ月で髪は生え始めますが、色や質に変化が出ます。頭皮には一時的に炎症が起きます。

 

治療を受けてから、数週間又は数カ月後に副作用が現れる場合があります。放射線の効果又は放射線壊死により、治療部位で正常組織で細胞死が生ずる場合があります。症状は腫瘍再発や脳卒中と同様です。

 

ガンマナイフを使えば、メスを使わずに腫瘍が除去できます。

 

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