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医学よもやま話

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iPS 細胞の他家移植

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実用段階に近づいたiPS細胞による再生医療

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他家移植とは同じ種族で遺伝子が異なるドナーから細胞、組織、又は臓器を移植することです。

 

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Credit:  サイラ

 

他人のiPS 細胞から作った網膜組織を、視野が歪む、滲出型加齢黄斑変性の患者に移植する臨床研究を理化学研究所、京都大iPS 細胞研究所(サイラ)、神戸市立医療センター中央市民病院、大阪大など4機関が来年より開始するとの発表がありました。

 

この臨床研究では他人のiPS 細胞を使った免疫拒絶反応や腫瘍化の有無など安全性を確認するために行われます。

 

この臨床研究で注目される点は、ヒト白血球型抗原(HLA)型が適合した他人の細胞iPS 細胞から作った網膜組織を患者に使うことにより、時間、費用、免疫抑制の3つの問題を同時にクリアする大胆な臨床研究です。

従来の黄斑変性の患者にiPS 細胞を使った臨床では細胞シートを作るのに10ヶ月かかり、費用も5000万円かかりました。これを他人の細胞から作り備蓄したiPS 細胞を使用することにより、期間も費用も大幅に削減できます。

 

今回は更に、細胞シートの他に懸濁液を使うことにより、手術方法の簡易化も試みられます。

 

来年から行われる予定の治験に成功すれば、iPS 細胞による再生医療はいよいよ実用段階に入ります。

 

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