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医学よもやま話

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腫瘍マーカー

癌治療 血液

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患者の負担を増やすこと無く、癌の進行状況や再発を調べる方法

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腫瘍マーカーとは

 

腫瘍マーカーは癌により作られた物質又は体の他の細胞により作られた物質です。腫瘍マーカーは癌細胞の他、正常の細胞によっても作られます。しかし、癌状態では腫瘍マーカーは高いレベルになります。癌により作られた物質は血液、尿、便、腫瘍組織等から検出されます。近年では、遺伝子の発現やDNAの変化を腫瘍マーカーとして利用する研究も行われています。

 

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イメージ出典:ips2010.jp

 

腫瘍マーカーは臨床で使用されており、種類によっては1種類の癌しか検出できないものや、2種類以上の癌が検出できるものもあります。あらゆる種類の癌を検出できる万能腫瘍マーカーは現在のところ発見されていません。

 

腫瘍マーカーのレベルは癌が無くともレベルが上昇することがあります。また、癌患者すべてで腫瘍マーカーのレベルが高いわけではありません。

癌の治療における腫瘍マーカーの役割

 

腫瘍マーカーにより癌の検出、診断、及び治療の管理に役立ちます。腫瘍マーカーのレベルが上昇すると、癌が存在していることが分かります。しかし、レベルの上昇だけで癌を確定する事は出来ません。腫瘍マーカーレベルの測定と共に組織に癌細胞がないかを調べて(生検により)確定します。

 

医師は患者の癌治療を始める前に、腫瘍マーカーのレベルを測定します。ある種の癌では、腫瘍マーカーのレベルで癌のステージ及び/又は予後(治療効果又はがんの進行)を知ることが出来ます。

 

腫瘍マーカーのレベルを測定することにより癌治療の効果を知ることが出来ます。レベルが下がれば、治療効果がでていることが分かり、レベルに変化が無かったり、増加した場合は、治療の効果が出ていないことを示します。

 

癌治療が終了した後も、腫瘍マーカーのレベルを測定することにより、癌の再発がないかを調べることが出来ます。

 

腫瘍マーカーの測定方法

 

医師は腫瘍組織又は体液を採取して、検査機関に送付します。検査機関では様々な方法で腫瘍マーカーのレベルを測定します。

 

腫瘍マーカーのレベルを測定して、治療の効果がでているか又は再発していないかを調べます。時間をおいてサンプルから腫瘍マーカーのレベルを測定します。時間をおいて複数回測定することにより、癌治療効果や分かります。

 

腫瘍マーカーを使用した癌診断

 

腫瘍マーカーは腫瘍への治療の効果や予後の評価に使用されていますが、今後は癌の症状が出る前の早期の癌の診断への利用に期待が集まっています。

 

腫瘍マーカーは腫瘍に治療の効果があるか、再発していないかの評価に特に有用ですが、現在のところ癌の検査に十分な感度と限定性のある腫瘍マーカーは見つかっていません。

 

例えば、前立腺特異抗原(PSA)検査(血中の抗体のレベルを測定する)により前立腺癌が無いか調べられます。しかし、前立腺に異常がなくとも、PSAのレベルが高くなることがあります。PSAのレベルが高いほとんどの男性は前立腺癌を発症していません。

 

PSA検査では前立腺癌の死亡者数をわずかに減らしたに過ぎず、PSA検査の利点が癌の精密検査や治療による人体への影響を上回っているかは不明です。

現在行われている正確な腫瘍マーカーの開発

 

早期に疾病を見つけ出し、治療の有効性を予測し、治療終了後に癌の再発の可能性を予測するために、新しいバイオマーカーとしてプロテオミクス(タンパク質の構造、機能、及び発現パターン)の研究が始められています。

 

さらに、治療に対する患者の予後や効果を判定するために遺伝子の発現パターンの研究も行われています。

 

腫瘍マーカを使えば、血液から癌の進行状況や再発を調べることが出来ます。

 

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