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医学よもやま話

医学情報をご提供します。

医療用造影剤

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大きな成果のためのリスク

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現代の3大疾病は癌、心筋梗塞、脳卒中で日本人の死因の6割を占めています。

 

早期に診断ができ、適切に治療が行えれば、死に至ることはありません。

そのため、疾病の前段階を捉えるために健康診断や人間ドックが重要になります。

 

これらの検査では医療用造影剤を投与(服用または注射)することにより、検査箇所をX線、超音波検査装置、CT、やMRIなどの画像診断装置に表示させることが出来ます。

 

 

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医療用造影剤は画像診断を行うときに体の組織や体内にある液体のコントラストを強調するために使用される物質です。医療用造影剤により血管や消化器官の可視性を強化することが出来ます。

 

医療用造影剤の種類

 

医療用画像診断に使われる造影剤には様々な種類があり、主としてX線遮断用と磁気共鳴信号強化のために使用されます。

 

X線遮断

 

X線を使用した画像診断ではヨウ素とバリウムが使用されます。

 

磁気共鳴信号強化

 

MRIではガドリニウムが使用されます。

 

超音波散乱及び周波数シフト

 

超音波心臓造影ではマイクロバブル造影剤が使用されます。マイクロバブルは毛細血管を通るため、左心室のコントラストを強調し、左心室の壁の厚さを見やすくします。

 

バブル内のガスと周囲の液体の境目の濃度の低下により強い散乱が起き、超音波がプローブに戻ります。この後方散乱によりバブルを含んだ液体が信号に変換され画像として表示されます。

 

副作用

 

造影剤は比較的安全ですが、検査を受ける人の健康状態により、軽度から重度の副作用が出ることがあります。副作用として、アナフィラキシーショック、造影剤腎症が主としてあります。投与による致死率は、約10万人に1人です。強いアレルギー、気管支喘息、心臓病、およびベータブロッカー(降圧剤)服用者には副作用が強く現れる場合があります。

 

画像診断により3大疾病が容易に診断できるのですから、効果は副作用のリスクを大きく超えていることは明白です。

 

造影剤を使用しないと、副作用は出ませんが、検出精度が低下します。そのため、疾病を見逃す恐れがあります。

 

3大疾病を見逃さないためには、多少のリスクを受け入れなければなりません。