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医学よもやま話

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切断した指の接合

外科

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失った物は無理して取り戻さない!

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指を切断した場合は、外科医の手術により接合することは可能ですが、元通りに指が動かなかったり、後遺症がでることもあります。

 

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指の切断部が汚れていたり、不完全な状態であれば接合はできません。

一般的に指が潰れた場合や引き裂かれた場合は接合は困難です。しかし、体の不要な静脈を移植することにより損傷を受けた血管の代わりに使用して指を接合することが可能な場合もあります。高齢者は動脈硬化が進んでいるため細い血管の接合は困難です。

 

病院に行く前の準備

 

 

切断した指は生理食塩水で湿らせた布で覆い、氷の入った袋に入れて冷やします。冷却しないと、切断した指は6時間しか持ちません。冷却すれば12時間保つ場合もあります。

 

 

接合手術

 

指の接合を行うときは、点滴を受け、破傷風の注射を受けます。最初に、局部麻酔と神経ブロックを行い、関係する腕の感覚を麻痺させます。次に、壊死または損傷を受けた組織は除去されます。

 

指の接合を行うときは、まず骨の接合面の形を整え、ワイアーで固定し、骨に穴を開けてピンを刺し込み固定し、切断された腱、動脈、静脈、および神経を縫い合わせます。血管が使用できない場合は患者の使用可能な静脈を移植します。

 

接合面上の皮膚は縫合します。壊死した組織は除去します。

 

術後のケア

 

指の接合手術後には、術後のケアが重要です。腕は圧迫包帯で包み、吊り上げます。患者は術後1週間は禁煙し、抗生剤を服用します。傷の手当とリハビリのために継続的に外科医の治療を受ける必要があります。

 

リスク

 

患者に循環器系疾病がある場合は指の接合の成功率は低下します。10歳以下の小児、指輪を機械に挟まれた指の切断、や指がちぎれた場合は接合は非常に困難です。

 

予後

 

予後は楽観できません。指の接合手術は重大な外科手術であり、複雑な再建手術だからです。一般的には神経の機能は回復します。術後は、指の関節は健康状態の約50%動かすことが出来るようになります。寒冷不耐性(通常2年で元に戻ります)や傷跡は許容の範囲で残ります。

 

 

指接合手術の代替

 

指接合手術の代替は切断した指を完全に失うことであり、残りの手の創傷を治療することです。

 

指を接合するためには様々な条件があり、接合しても指が動かなかったり、合併症や後遺症のリスクが有ります。接合することが必ずしも良い結果をもたらす訳ではありません。

 

手術の成功の可能性、副作用、後遺症のリスクも考えて、外科医の忠告に従ったほうが賢明です。

 

また、再生医療やロボット工学の進歩もめざましく将来は指を失っても、思い通りに人工の指を思い通りに動かせるように成る日も近いと予想されています。

 

失った物は無理して取り戻さない方が良い場合もあります。

 

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