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遺伝子MC1R

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遺伝子を解明して顔の老化を食い止める

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オランダの研究チームは老化で人の顔がどのように変化するかを突き止めました。研究成果はCurrent Biology に掲載されました。

 

年齢が同じでも若く見える人も、老けて見える人もいます。

 

人は老化すると、顔に多くの変化が起こります。まず、顔の皺が最も目立ちます。さらに、唇が薄くなり、頬が垂れ下がり、鼻のわきから口の端に伸びる2つの線が強調されます。

 

人の顔の老化は個人差があり、複数の遺伝子と生活環境により大きく左右されることが分かっています。喫煙と紫外線により皮膚の老化は早まります。遺伝学ではこれまで顔の老化に関して考慮されてきませんでした。

 

研究チームは顔を老化させる遺伝子MC1Rを突き止めました。遺伝子に変異がある人は平均して実際より2歳老けて見えたため、この遺伝子に注目が集まっています。

 

 

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写真出典:spiegel

 

人間の顔が老化でどのように変化するかを分子レベルで解明できれば、顔の老化を遅らせる方法が見つかるかもしれません。

 

この遺伝子が知覚年齢に関して見つかった最初の遺伝子です。この遺伝子は2年の顔の老化に関係していました。

 

 

まだ他にも知覚年齢に関する遺伝子が存在すると考えられています。

 

被験者のゲノムを調べた結果、歳の割に老けて見える人にはMC1R遺伝子に変異がありました。MC1R遺伝子は赤毛にも関係しています。

 

MC1Rは遺伝子学的には紫外線により皮膚の損傷、色素沈着、そばかす、および老人斑のような皮膚の特徴、および皮膚癌に関係しています。

 

次に、研究チームはこの遺伝子がどのように機能しているのかを調べました。赤毛と同様に、MC1R遺伝子は肌の白さにも関係していることが分かりました。白い肌は太陽光線により損傷を受けやすい他、皺が出やすいことが分かっています。皮膚の色、皺、それに太陽光線ヘの露出を除外しても、この遺伝子の効果は明白でした。

 

現在のところ、この遺伝子が知覚年齢のどこに、どのように機能するのかは不明です。

 

この研究は化粧クリームや他の化粧品を超えた応用に発展する可能性を秘めています。知覚年齢に関係する遺伝子がさらに見つかれば、人の顔の老化と健康との関係が一層明確になります。

 

MC1Rを更に研究することにより、他の遺伝子変異が見つかり、MC1Rを利用した臨床研究に発展する可能性があります。今後化粧品業界は老化予防に一層注目することになるでしょう。

 

遺伝子の機能は不明なものが多数あり、これを解明してゆくことにより、美容に関するものも多く見つかるでしょう。遺伝子の発現を制御することにより、顔の老化をコントロール出来るようになるかもしれません。化粧品業界は大きな変化に見舞われることになるでしょう。

 

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