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医学よもやま話

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ホテルで良く眠れない理由

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眠れないのは枕のせいか?

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国内を営業で駆けずり回り、宿泊するホテルが毎日異なる人はよく眠れないために、毎日疲れています。

 

知らない所で眠ると非常に疲れます。

 

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写真出典:NATURE MANITOBA

 

ブラウン大学の研究チームは「人間の脳の一部は睡眠時でも寝ずの番をしている」ことを突き止めました。

 

概要を説明します。

 

用心深い人は「片目を開けて」眠るようです。

研究チームはこれはあり得ることだと考えています。

 

知らない土地での、第1夜では、トラブルに対処するために、左右の大脳半球の一方が深い眠りについている時、他方の大脳半球はより目覚めた状態になっています。

 

この研究は仕事で旅行する人が苦痛を感じる「第1夜効果」がどのようにして起こっているかを説明しています。

 

研究チームの日本人は、なぜ枕が変わると寝付きが悪くなるかをいつも疑問に思っていました。

 

研究の結果、徐波睡眠として知られている深い睡眠状態で左の大脳半球の特定のネットワークが右の大脳半球のネットワークより活動していることが分かりました。不規則なビープ音で左の大脳半球を刺激すると(右耳に音を聴かせると)、左耳にビープ音を聞かせて、右の大脳半球を刺激するのと比較して、目を覚ます確率が高くなり、起きた時に行動が早くなることが分かりました。

 

第2夜では、大脳左半球のデフォルト・モード・ネットワークでさえ大脳の左右の半球間で大きな相違は認められませんでした。実験は徐波睡眠時で大脳左半球のデフォルト・モード・ネットワークにおける第1夜効果を正確に狙って行われました。

 

第1夜効果に関係する人間の半球非対称な徐波活動はこれまで報告されていません。

 

左右の大脳半球は交互に寝ずの番をする可能性があります。

 

デフォルト・モード・ネットワークが孤独な番人かどうかは現在のところ不明です。以前行われた研究により注意散漫と空想.を関連付けている日中の作業では、脳が活動していないときはデフォルト・モード・ネットワークが作動し続けることが分かっています。睡眠時には、デフォルト・モード・ネットワークが他の脳のネットワークと結合され続けていることも分かっています。

 

デフォルト・モード・ネットワークは意識的な行動に対して重要な役割を果たしています。さらに、デフォルト・モード・ネットワークの異常がアルツハイマー病やうつ病などの神経疾患とも関係することが判明しています。アルツハイマー病患者での脳の萎縮領域は,デフォルト・モード・ネットワーク構成する主要な脳領域とほとんど重なっています。安静時の脳活動を研究することにより、意識や神経疾患につながる知見が得られることに期待が集まっています。

 

睡眠時の脳の活動の研究が進めば、デフォルト・モード・ネットワークの仕組みがより詳しく解明されるでしょう。

 

脳は左右の大脳半球の一方でのみが警戒状態を維持しているかどうかは現在のところ不明です。さらに、常に、左の大脳半球で警戒を行うのか、左右の大脳半球で交互に警戒を行うのかも不明です。しかし、動物では徐波睡眠では半球非対称は良く見られています。海洋哺乳類がその例です。海洋哺乳類は睡眠時でも定期的に海面に出て呼吸をする必要があるからです。

 

夜警が我々を守ってくれているように、我々が新しい環境にいるときは、徐波活動、警戒、および反応の領域で半球間非対称性が起こっています。

 

従って、大事な交渉事や試験などに備えて、ホテルには前日ではなく2日前から滞在すれば、寝付きは良くなり、良い成果が出せそうです。

 

眠れないのは枕のせいではく、脳の一部が寝ずの番をしてくれているからです。

 

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Keywords

徐波睡眠 slow-wave sleep;第1夜効果 first-night-only effect;大脳半球 hemisphere;半球間非対称性 inter-hemispheric asymmetry;夜警 night watch