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医学よもやま話

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酒の功罪

健康

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酒は薬か毒か

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酒の歴史は古く、有史以前から作られていました。酒を飲むとアルコールが脳に影響し、酩酊状態になります。酒は食欲増進や、ストレス解消の効果があります、交感神経の働きが緩み、副交感神経が活動するからです。そのため古来より酒は神がかりの飲料として儀式等で用いられるようになりました。キリスト教ではワインはキリストの血で、パンはキリストの身体だとされ、修道院でワインが作られました。日本の神社では、酒を神に供え、祭礼の後で供えた酒を皆で頂いています。しかし、宗教儀式以外でも、人は酒を飲むと、酩酊状態となり気分が良くなるため、多くの人にとって、酒は必需品となっています。

 

酒は毎日少量飲めば健康の増進につながりますが、常習性があるため、アルコール依存症となり、さらに進めばアルコール中毒となります。

 

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酒を飲むと、アルコールは胃と小腸で吸収され、血液に入り、肝臓に送られます。アルコールは肝臓で分解されアセトアルデヒドになり、酢酸に分解され、最終的には水と二酸化炭素に分解され、尿として排泄されます。

 

肝臓がアルコールを分解するときは糖分の貯蔵が出来ないため、二日酔いが起こります。

 

短時間にアルコール濃度の高い酒を摂取すると、血液中のアルコール濃度が高くなり急性アルコール中毒を引き起こします。アルコールは大脳周辺部に影響を及ぼし、呼吸の機能を麻痺させ、さらに心臓の働きを調節する脳幹部までも麻痺させ、死に至ることがあります。

 

酒に強いか弱いかにかかわらず、血液中のアルコール濃度が急激に上昇すると急性アルコール中毒が起こります。血液中のアルコール濃度が0.4%を超えると急性アルコール中毒で半数が死亡すると言われています。

 

酒を長期に飲み続けるとアルコール依存症になり、肝臓、脳、心臓、などの障害が起こります。

 

適度の飲酒は心筋症の予防になると言われていますが、健康のために飲酒をするのは誤りです。若いうちから酒を飲み始めるとアルコール依存症になりやすくなります。

 

酒を長期に飲み続けると身体に様々な影響が出ます。

大量の酒を長期に渡り飲み続けると特に肝臓に障害が出ます。酒ばかり飲み、正しく食事をしないと、ビタミン欠乏症や他の栄養素が欠乏します。

 

肝臓障害には肝炎、脂肪肝、肝硬変があります。肝臓がアルコールで犯されると体から有毒な老廃物は排出できなくなり、肝性脳症を引き起こします。

 

アルコールの長期摂取は膵臓炎を引き起こし、激しい痛みと嘔吐に襲われます。さらに、神経と脳を侵し、腕や足に慢性的な震えがでます。

 

アルコールを摂取すると鬱病を悪化させます。アルコール依存症の人はそうでない人より鬱病に罹りやすくなります。アルコール依存症の人はしばしは自責の念にかられてしまい、症状が重くなると、特に乾燥期にはアルコールを摂取しなくとも自殺に走ってしまいます。

 

酒は体には悪く作用するので、人が集まるときに少量たしなむ程度の摂取が健康のために良いようです。

 

Keywords & Related Topics

アルコール依存症 alcoholism;アルコール性肝障害 alcoholic liver disease;肝炎 hepatitis;肝硬変 cirrhosis;肝性脳症 hepatic encephalopathy;急性アルコール中毒 acute alcohol poisoning;脂肪肝 fatty liver;膵臓炎 pancreatitis