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医学よもやま話

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睡眠不足によりアルツハイマー病になるかも

脳科学

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睡眠不足は体力と気力を低下させ生活習慣病を引き起こす

 

睡眠は人間が生存し、健康を維持するために不可欠なものです。睡眠をとることにより、日中、頭脳や体が正常に機能します。睡眠は体力を回復させ、脳から老廃物であるアミロイド・ベータと言うタンパク質を除去します。起きている間は脳内にアミロイド・ベータがたまり、睡眠時に除去されます。このタンパク質が脳に蓄積すると脳の機能が衰えます。睡眠不足はアルツハイマー病の原因となります。

 

睡眠は体の疲れを取り、細胞レベルの修復、記憶形成を行います。睡眠時に分泌される成長ホルモンにより免疫力が高まり、身体の損傷の治癒が行われます。さらに、ストレス・レベルも低下します。

 

睡眠不足により内臓脂肪がつきやすくなり、インスリンが正常に機能しなくなります。この状態が続くと、動脈硬化、高血圧、高脂血症、糖尿病などが起こり、脳梗塞、脳出血の発症につながります。

 

必要な睡眠時間や快眠感は興奮状態、心労状態、年齢、就寝前に摂った食物や薬剤により影響を受けます。

 

睡眠時間は通常6から10時間が必要です。ある種の薬剤は人を眠りに誘い、他の薬剤は睡眠を妨げます。ある種の食品成分や添加物、例えば、カフェイン、強いスパイス、グルタミン酸ナトリウムは睡眠を妨げます。老人は夜の早い時間に眠気を催し、早朝に目が覚め、睡眠環境の変化に影響を受けます。

 

 質の高い睡眠をとるためヒントを紹介します。

  • 就寝前にパソコンやスマートフォンを使わない。画面から出る青色や白の光線が睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌を妨げる。
  • 睡眠薬は使わない。睡眠薬を使うと副作用として筋肉痛や記憶障害が起こる。睡眠薬は依存性があるため、睡眠障害は悪化する。
  • 就寝前に飲酒はしない。アルコールは夜遅く代謝され、睡眠を妨げる。就寝前の飲酒はレム睡眠を妨げ、脳の記憶形成や脳機能回復に影響を及ぼす。
  • ベッドで仕事をしない。けじめを付けないと、睡眠が損なわれる。
  • 午後5時を過ぎたらカフェイン飲料を摂らない。就寝6時間前でもカフェインの摂取は睡眠を妨げる。
  • 就寝前に油の多い食物を摂らない。女性は睡眠1時間前に脂肪分の多い食物を摂ると、睡眠の質と睡眠時間に影響が出る。就寝前に脂肪の多い肉を摂るとレム睡眠の時間が減少する。深夜に空腹を感じたら、全粒パンとタンパク質をセットで摂る。
  • 就寝前に激しい運動をしない。夜の激しい運動は睡眠を妨げる。就寝前の、有酸素運動は体温を上昇させ、睡眠を妨げる。就寝前のヨガやストレッチなどの軽めの運動は心身をリラックスさせ、眠りにつきやすくなる。

 

睡眠不足は体力と気力を低下させ、病を引き起こします。質の良い睡眠を6から8時間とることが必要です。

 

Keywords

 

アルツハイマー病 dementia;睡眠不足 sleep deprivation;内臓脂肪 visceral fat;インスリン insulin resistance;動脈硬化 arterial sclerosis;高血圧 hypertension;高脂血症 hyperlipemia;糖尿病 diabetes;脳梗塞 cerebral infarction;脳出血 cerebral hemorrhage;心労 emotional distress;メラトニン melatonin;睡眠薬 sleeping pill;筋肉痛 muscle ache;記憶障害 memory loss;レム睡眠 rapid eye movement (REM) sleep;有酸素運動 cardio workout