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医学よもやま話

医学情報をご提供します。

将来、アルツハイマー病を発症するリスクを知りたいですか?

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アルツハイマー病発症に関係する遺伝子ApoE4が特定されており、この遺伝子の有無を調べて将来のアルツハイマー病発症のリスクが予測できます。

 

しかし遺伝子診断は確定的ではありません。この遺伝子の存在が直ちにアルツハイマー病を発症するわけではなく、この遺伝子が無ければアルツハイマー病を発症しないと断言できないからです。

この遺伝子検査は自由診療のため高額な費用がかかります(検査キットのみで約3万円)。

 

現在、最も精度良くアルツハイマー病発症リスクを診断する方法はPETスキャンによる方法です。脳内におけるアミロイドβの沈着を調べる方法です。この検査法では遺伝子検査法より確実にリスクを調べることができます。

 

しかし現在のところPETスキャンではアルツハイマー病発症のリスクは予測できても、いつ発症するかは予測はできません。

 

PETスキャンはてんかん性の外科手術を伴う場合のみ保険適用され、それ以外の場合は現在自由診療(費用10万円前後)となります。

 

 

PETスキャン検査は高額、放射線の被爆、医療機関が限定など欠点もあります。

 

より容易に、安価で、どこでも、アルツハイマー発症のリスクを調べることを可能とする研究も進められています。アミロイドβまたはそのバイオマーカを血液から取り出す方法で、現在実験段階です。

 

現在のところ発症を遅らせたり、止めたり、予防するための実現性のある治療方法は確立されていません。現在利用可能な薬は一部の患者にのみ有効で、症状を短期間軽減する効果しかありません。

 

現在、アミロイド破壊薬ソラネズマブ(solanezumab)が開発途上です。この薬は認知機能の低下を抑えることを目的に研究されています。アミロイド沈着がPETスキャンで確認され、アルツハイマー病を発症していない人を対象に治験が行われています。

 

遺伝子検査またはPETスキャンなどでアルツハイマー病発症のリスクがあることを知ったらどうしますか?

 

人によっては、人生悔いが残らないように計画を立てることもできますし。終活も早めに行うことができるかもしれません。人によっては、発症してから考えようと思うかもしれません。これは全く個人の問題です。

 

 

アルツハイマー病発症のリスクを知った人は、知らない人より、記憶力が低下したと判断し、記憶テストの結果も悪くなりがちです。

 

アルツハイマー病を発症するリスクが有ることを認識することにより生活習慣を変える動機になるかもしれません。

 

あなたならどうしますか?

 

生活習慣を改善して、病気の発症を遅らせる。

記憶力と集中力を強化するために頭脳を使うパズルに挑戦する。

新しい治療法に期待する。

病気を勉強し啓蒙活動をする。

新薬の開発のための治験に参加する。

 

など、いろいろやることがあります。

 

アルツハイマー病          Alzheimer’s disease

アミロイドβ                   amyloid beta

ソラネズマブ (アミロイド破壊薬)        solanezumab

バイオマーカ                  biomarker