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抗癌剤の副作用がなくなる?

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副作用のない抗癌剤治療は可能か?

 

従来の抗癌剤は細胞のDNAに損傷を与えるため、癌細胞とともに正常な細胞も破壊します。

通常の抗癌剤は投薬量に比例した薬効があり、毒性も比例します。

通常、異なる作用メカニズムを持ち異なる細胞毒性を有する薬剤を使用する多剤療法が採用されています。これにより、毒性の軽減や薬剤耐性の発生を低減しています。

 

この療法により治癒率を顕著に高めています。多剤療法では複数の薬剤を組み合わせて、繰り返し投薬が行われます。投薬の周期は正常な組織が回復できるように設定されています。

 

抗癌剤治療では、毒性と効果を比較する必要があります。抗癌剤により様々な組織が影響を受ける恐れがあるからです。

抗癌剤を投与すると最も影響を受ける組織は骨髄、毛包、及び胃腸管外壁です。それで、白血球の減少、脱毛、嘔吐が起こるわけです。

 

薬剤を使った治療で腫瘍が増大する場合は、薬剤を変えるか投薬を中止します。

 

理想的な抗癌剤は癌細胞のみを標的にし破壊します。

長期に渡り抗癌剤を使うと、癌細胞も細菌のように薬剤耐性を持ちます。細胞膜トランスポータ遺伝子(MDR-1)が過剰に働きある種の薬剤を効かなくしてしまいます。

現在のところ、この遺伝子の機能を改変する試み、すなわち、薬剤耐性を防止する試みは成功していません。

 

 

ゲノム情報に基づいて患者の薬理反応を推定して投薬を行う手法として薬理ゲノミクスが研究されています。この新たな手法により、患者一人一人の抗癌剤の有効性と毒性を知ることができます。

 

現在のところ、治療反応性の信頼性は高くないため、治療は医師の経験及び腫瘍の予測要因に基づいて行われています。

 

最近注目されている遺伝子発現マイクロアレーを使用すれば、治療反応性を精度高く予測できます。

 

これらの治療技術が確立すれば、副作用が非常に軽微な抗癌剤治療が可能となります。

 

このように治療方法は年々進歩しているので、抗癌剤治療は苦しいものだと諦めることはありません。対応している医療機関もたくさんあります。

 

癌治療の第一歩は信頼できる医療機関を探すことから始まります。

自分や大切な家族ために、信頼できる医療機関を探し、安心して治療を受けましょう。

 

 

毛包      hair follicle

胃腸上皮            gastrointestinal (GI) epithelium

細胞毒性薬        cytotoxic drug

多剤療法            multidrug regimen

薬理ゲノミクス              pharmacogenomics

遺伝子発現マイクロアレー        gene expression microarrays

治療反応性        response to therapy