医学よもやま話

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医薬

高齢者に対する薬剤の作用 ― 薬物動態と薬力学

高齢者には薬剤の効果が強く長く出る。 **** Credit: Introduction to Pharmacokinetics, learnpkpd 高齢者は薬剤による障害のリスクが高い。理由として、複数の持病の治療のため複数の処方薬を服用しており、加齢により薬物動態と薬力学が変化している…

高齢者の薬剤療法

長期に服用している薬が老人の寿命を縮める事がある **** 高齢者の薬剤療法の問題点 高齢者には薬剤療法が妥当でない場合が多い。 高齢者に薬剤療法が必要な場合は、最も毒性の低い薬剤が選択されるべきである。 処方される薬剤の種類と用量は最小で、効…

鎮静剤と鎮痛剤の違い

神経の興奮を抑える薬と痛みを緩和する薬 **** Photo: 薬剤の常用は耐性と依存症を引き起こす。 鎮静剤 鎮静剤は過敏性、興奮性、及び神経質性を和らげる薬剤である。中枢神経の働きを抑えて、怠さを生じさせ精神活動を低下させる。 鎮静剤にはすべての…

薬としてのコーヒー

適量なら薬、過剰摂取なら毒になる飲み物 **** Photo: コーヒーの実 コーヒーの歴史 コーヒーがいつ頃から飲まれるようなったかは不明であるが、伝説は数世紀前エチオピアの高原から始まる。ヤギ飼いのカルディーがコーヒー豆の可能性を最初に発見したと…

コーヒーをがぶ飲みしではいけない理由

カフェインは薬剤であり、過剰摂取は健康を害する。 **** 多くの研究からコーヒーは健康に有益であることが明らかになっている。この反面、過剰摂取は健康に悪影響を及ぼしていることも判明している。 業界は不利な情報は公表しないため、あまり知られて…

薬剤の誤飲と過剰摂取

幼児が誤って薬剤を飲んた場合や薬剤を大量に服用した場合 **** 人体に有毒な物質を摂取する場合として、幼児による誤飲、薬剤過剰摂取、飲薬物乱用、飲酒による毒性増強があげられる。 睡眠導入剤のような処方薬も指定の容量を超えれば有毒になる。 薬…

ケモブレイン - 化学療法性認知障害

抗癌剤治療を受けている間、及びその後、記憶や認知機能に一時的に障害が現れる。 **** 乳癌の生存者には記憶やその他の認知障害が現れる。 抗癌剤の治療を受けた乳癌患者に認知障害の症状が現れることが1980年代に報告されていた。当時は乳癌治療後に生…

薬剤性食道炎

薬は正しく服用しないと食道に傷害が起こる。 **** 薬剤は腐食性酸性溶液(アスコルビン酸、硫酸鉄)を作り出したり、腐食性塩基性溶液(アレンドロン酸ナトリウム)を作り出したり、高浸透圧溶液(塩化カリウム)が食道粘膜に触れたり、又は食道粘膜に…

難治性高血圧

疑似抵抗性高血圧と二次性高血圧を疑う。 **** Photo: オムロン電子血圧計 高血圧患者の5人に1人は薬物耐性高血圧であり、異なるクラスの高血圧薬を同時に服用しても目標血圧に低下することができない病態である。 疑似抵抗性高血圧 この病態の多くは疑…

高齢者の収縮期高血圧

ACE阻害薬(又はARB)、CCB、及び利尿薬の3つのクラスの抗高血圧薬で治療する。 **** Photo: 水銀血圧計 高齢の収縮期高血圧患者で、収縮期血圧を150mmHg以下に低下させることにより、脳卒中を30%、心筋梗塞を23%、心臓血管疾患による死亡を18%低減で…

糖尿病患者のための高血圧治療薬

高血圧は末期腎不全へのリスクを高める。 **** Photo: オムロン電子血圧計 米国での調査によると、成人の25%が高血圧にかかっているのに対して、糖尿病患者では75%が高血圧症である。高血圧は心筋梗塞、脳卒中、心不全、微小血管障害、及び糖尿病性腎…

合併症を伴わない一次性高血圧患者の治療

異なるクラスの薬剤併用で相乗効果が得られ、副作用なく低用量で血圧がコントロールできる。 **** Photo: 飲み忘れ防止薬入れ 患者に適した抗高血圧薬 抗高血圧薬は主に血圧の低下と合併症の防止を目標とし、副作用が少なく、費用効果の高い薬剤を選択す…

胃食道逆流症にかかったら(その2)- 治療と予後

プロトンポンプ阻害薬による長期の維持療法が必要となる場合は、症状を緩和に必要な最小用量に減薬する必要がある。 **** Photo: プロトンポンプ阻害薬オメプラール、アストラゼネカ 治療 アルコール、コーヒー、辛い食べ物、寝る前の食事はいずれも胃食…

抗高血圧薬と他薬剤との相互作用

グレープフルーツ・ジュースはカルシウム拮抗薬の体循環消失が弱めるため、薬効が強くなる。 **** Photo: グレープフルーツ、Simple Again 高血圧の分野では薬剤の相互作用は十分認識されているが、薬剤と栄養成分の相互作用については十分な配慮がなさ…

血管拡張剤

副作用が大きいため、用途は限定されている。 **** Photo: 血管拡張剤ヒドララジン、AKORN 血管拡張剤は血管を構成する平滑筋を弛緩させて血管を拡張させる。血管拡張剤としてミノキシジル、ヒドララジン、ニトログリセリン、ニトロプルシド、ネシリチド…

中枢性交感神経遮断薬

難治性高血圧の短期使用の経口治療薬 **** photo: クロニジン、Kaiser Foundation Health Plan, Inc. 中枢性交感神経遮断薬は脳幹中枢の中枢性a2アドレナリン受容体を刺激して、交感神経の活動を抑え、ノルエピネフリンの心臓及び末梢神経への放出を低下…

交感神経受容体遮断薬 - α、β、及びαβ受容体遮断薬

**** photo: プラゾシン、 α遮断薬 交感神経の興奮が心臓洞房結節のβ受容体に作用すると心拍数と心拍出量が増大する。末梢血管のα受容体に作用すると血管収縮が起こる。交感神経系が作動し続けることにより、血管再構築、レニン分泌、及び遠位尿細管によ…

カルシウム拮抗薬

長時間作用型ジヒドロピリジン系が効果、忍容性、安全性が最も優れている。 **** photo: ジヒドロピリジン系アムロジン 作用機序 カルシウム拮抗薬は心筋細胞及び血管平滑筋細胞の電位開口型Ca2+チャネルを塞ぐため、不整脈、狭心症、及び高血圧に効果が…

高血圧治療薬ACE阻害薬とARB

ACE阻害薬とARBは他のクラスの高血圧薬と併用することにより高い効果が得られる。 **** 作用機序 高血圧治療薬アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬およびアンジオテンシン受容体遮断薬(ARB)はレニン-アンジオテンシン-アルドステロン系に作用する薬剤…

高血圧治療薬としての利尿薬

利尿剤は最も古く、安価で、最も効果のある高血圧抑制薬である。 **** photo: ループ系利尿薬トルセミド 作用機序 利尿剤による治療を開始することにより、血液量が減少して血圧が降下する。治療を継続すると、血液量は元に戻るが、血管拡張メカニズムに…

オピエートとオピオイドの違い

オピエートは天然の鎮痛薬であり、オピオイドは同じ効果のある合成薬である **** 市販の鎮痛剤で痛みがとれないときは、人はより強い薬を服用するようになる。強い鎮痛剤は所定の用量と日数を守らないと、依存症になる。 オピエートとは オピエートは天…

飲み残しの薬の安全な廃棄方法

薬は安全に廃棄しないと、人や動物を害したり、環境破壊につながる **** 飲み残した薬は薬品で処理してから下水に流しても良いものだろうか? 専門家は可能だと言う。しかし、薬は多くの種類があり、成分も異なっているため家庭で安全に廃棄することは困…

ある婦人の深刻な症状 ― 高血圧患者の急激な血圧降下

加齢は薬剤に対するリスクを高める **** いつも元気いっぱいな婦人が急に元気が無くなってしまった。顔色が悪く疲れているように見える。目はどんよりとして、弱々しく笑うのがやっとであった。 この婦人は、知り合いに進められて、クリニックに行ってみ…

免疫療法

最も進歩した癌治療法 **** 近年の癌研究で最も進歩した治療法の一つが免疫療法です。免疫療法薬オプジーボは前京都大学医学部教授の本庶佑氏の研究チームが開発に貢献し、また年間服用した場合の費用が3500万円かかることでも有名です。 credit: Opdivo…

ジェネリック - 先発薬対後発薬

小さくケチって大きく損する! **** 調剤薬局に行くと「ジェネリックにしますか?」と聞かれます。 これは国の薬剤に対する負担が2兆円に達しているため、負担を減らすために厚生労働省が調剤薬局に対して指導しているからです。 最近ものすごく高額な薬…

プリンスの死とオピオイド

鎮痛剤の安易な使用は死に至る **** アメリカの歌手プリンス・ロジャース・ネルソンが5月4日亡くなりました。 ニューヨーク・タイムズにプリンスの死亡記事が出ていました。 プリンスの清潔なライフスタイルは広く知られていました。 彼は完全菜食主義…

市販薬で認知症患者の脳の萎縮が進行する?

自分の命は自分で守る **** 軽い頭痛を感じたり、風邪を引いたり、花粉症で鼻水が出る場合は、医師の処方箋がなくとも薬局で市販薬を購入して、治すことが出来ます。 体の不調を治したり、軽減するために市販薬に走る行為は軽率な行為かもしれません。 …

薬と医学的エビデンス

信じる者は救われる? ブラジルでは臨床試験が行われていない薬の使用を認める法律が通りました。 ネーチャーによるとブラジルの癌研究者はその薬が本当に効くか警告しているそうです。 フラジルのルセフ大統領は、癌患者が臨床試験が行われていない「奇跡の…

化学療法における耐性

癌研究は日々進歩している 癌治療の3本柱は、放射線治療、腫瘍摘出手術、それに化学療法です。 化学療法は薬剤で癌細胞を死滅させるための治療法です。癌治療薬は最初は癌細胞を死滅させることができても、使用を続けていると、徐々に効かなくなります。癌細…

中国人民解放軍が中国人民を病気から救う?

患者一人に投与される薬の年間の費用が3500万円! 以前、エボラ出血熱が流行した時、有効な薬がありませんでしたが、唯一、富士フィルム・グループの富山製薬が開発したアビガンが有効かもしれないというニュースがありました。 それからしばらくして、中国…